おすすめポイント
- 豚バラ・生姜・黒胡椒で作る「究極のチャーハン」の作り方を、会話劇で楽しく学べる
- “食事は本能か文化か”を巡る、レンとアンの哲学×科学バトルがクセになる
- 「家でこんな旨いものが食えるのか」という感動と、姉妹のエモい関係性が刺さる
登場人物紹介
- レン(18)|哲学を愛する感情型の姉。美味い料理を前にすると理性より本能が勝つ。
- アン(14)|料理を“科学”で分析する天才妹。合理的だが姉のためには全力で料理する。
究極のチャーハンの作り方
アン「——本日のアンのお料理クッキング」
アン「今日作るのは、“究極のチャーハン”」
アン「テーマは、“家で店を超える”」
アン「料理は科学」
アン「チャーハンは、“順番”で味が変わる料理」
アン「今回は一人前」
アン「調理時間は約10分」
アン「一人前の料金は約180円」
アン「材料はこちら」
アン「ご飯200グラム」
アン「卵2個」
アン「豚バラ肉80グラム」
アン「生姜3グラム」
アン「長ネギ5センチ」
アン「塩小さじ1/2」
アン「鶏ガラスープの素小さじ1/2」
アン「黒胡椒少々」
アン「お酒大さじ1」
アン「油大さじ1.5」
アン「まず、生姜をみじん切り」
トントントン……
アン「生姜は香りとキレ担当」
アン「脂っこさを締めてくれる」
アン「そして豚バラ肉もみじん切りにする」
アン「みじん切りにする事により米と良くなじむ」
アン「次に長ネギ」
トントントン……
アン「チャーハンはスピード勝負」
アン「だから全部先に準備する」
アン「炒め始めてから切る暇はない」
ジュウゥゥ……
アン「フライパンをしっかり温める」
アン「ここ超重要」
アン「温度が低いと、“炒める”じゃなく“蒸す”になる」
アン「料理は科学」
アン「水分管理で食感が決まる」
アン「油大さじ1.5を入れる」
ジュワッ……
アン「次に豚バラ肉」
ジュウウウ!!
アン「豚の脂をしっかり出す」
アン「“油溜まり”を作るイメージ」
アン「この脂がチャーハン全体の旨味になる」
アン「肉が焼けたら——」
アン「生姜投入」
ジュッ……
アン「ここで香りを立たせる」
アン「さらに卵2個」
ジュワッ!!
アン「半熟のうちにご飯投入」
ガガガガッ!!
アン「ここ大事」
アン「ご飯を“ほぐしながら”炒める」
アン「押し潰さない」
アン「米を立たせるイメージ」
アン「パラパラ感は、“水分を飛ばしながら粒を分離させる”ことで生まれる」
アン「料理は科学」
アン「ここで塩」
アン「鶏がらスープの素」
アン「味を米全体へ広げる」
アン「そしてさらに、ほぐしながら炒める」
ガガガガッ!!
アン「ここで長ネギ」
ジュッ……
アン「最後に香りを残すため、後半投入」
アン「さらに黒胡椒」
アン「香りの輪郭を強くする」
アン「そして——」
アン「お酒大さじ1」
ジュワァッ!!
アン「一気に香りが立つ」
アン「ここで最後の水分調整」
アン「強火で一気に飛ばして——」
アン「完成」
レン「……待て」
アン「なに」
レン「この匂い、店じゃないのか?」
アン「家だけど」
レン「家でこんなの作れるのかよ」
アン「料理は科学だから」
レン「いただきます!!」
アン「どうぞ」
レン「——ガツガツガツ!!ッ!!?うまっ!!!!」
アン「ちょ、お姉ちゃん!?」
レン「止まらん!!」
アン「食べ方が汚すぎる! マナーを守って食事して!」
レン「ジャガーは食事のマナーを気にしないぞ!」
アン「人間はジャガーじゃないの!!」
レン「豚バラの脂! 生姜の香り! 黒胡椒! 全部が暴力的に美味い!!」
アン「表現が危険なのよ!!」
レン「家でこんなチャーハン食えるの、反則だろ……!」
アン「だからむさぼり食わないで、落ち着いて味わって食べて!」
レン「人間は、感動した時くらい、少しくらい壊れてもいいだろ」
アン「……その理論で全部押し切ろうとするな」
レン「でもさ、アンが作る料理って、“また食べたい”じゃなくて“この時間を覚えてたい”になる」
アン「……」
レン「だから夢中になる」
アン「……ずるい」
レン「おかわり」
アン「やっぱり来た」
レン「このチャーハン、人類の欠陥だ。無限に食える」
アン「意味分からない」
レン「あと一杯だけ、幸福にも質量は必要だ」
アン「なにその謎哲学」
レン「アン」
アン「なに」
レン「また作ってくれるか?」
アン「……うん」
レン「次はもっと綺麗に食べる」
アン「それは信用してない」
レン「はは」
アン「でも——」
レン「?」
アン「そんなに美味しそうに食べてくれるなら」
アン「また作りたくなるから、不思議なんだよね」
「本当に美味しい料理は、味だけじゃなく、その時間ごと記憶に残る。」
